René Lalique: A Retrospective |
―国内外のコレクションから厳選された約400点を一堂に集め、ラリックの創作の全容を紹介します― |
1900年のパリ万国博覧会、1925年のアール・デコ博覧会で国際的な脚光を浴びたラリックの作品は、装飾美術の価値を芸術の域に高めるとともに、生活に新たな美意識をもたらすものとして異例の評価を受けました。 |
2009 6/23 プレス内覧会のレポート |
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「ルネ・ラリック」 会場入口 |
2009 6/23 プレス内覧会から―ルネ・ラリック―展会場を、ご紹介します。 |
華やぎのジュエリー:Jewelry ・目覚め:Lalique before Lalique 最初ロココやルネッサンスなどの歴史様式やオリエントの工芸に霊感を求め、やがてジャポニスムの影響のもと、ラリックは幻想的な作品や、象徴主義的なジュエリーを生み出していく。 |
煌きのガラス:Glass ・アール・デコの展開:Art Deco Developments 19世紀末から20世紀初め、アール・ヌーヴォーからアール・デコへと向かう時代は科学技術の発達や第1次世界大戦など激動の時代である。1912年12月にヴァンドーム広場の店でガラス作品のみを展示した展覧会を開き、ラリックはガラス制作へ完全に移行する。 |
煌きのガラス:Glass ・シール・ぺルデュ:Cire Perdue:Lost Wax Casting 金属の鋳造法をガラスに応用したラリック独自の成形法。シール・ぺルデュとは、蝋でつくった原型を耐火石膏で覆い、全体を加熱して蝋を溶かし、脱蝋した後の空洞にガラスを注入して形を作り上げる方法です。 |
煌きのガラス:Glass ・1925年アール・デコ博覧会:1925 International Exhibition of Modern Decorative and Industrial Art in Paris 高さ約15メートルに及ぶガラス製の野外噴水塔《フランスの水源》や「ルネ・ラリック館」の室内装飾などの展示を通して、光と水、建築とガラスの共鳴を披露し、ラリックはガラス産業に新たな活路を拓いた。 |
モダニズム、車:Modernism ・スピードの世紀:The Century of Speed 機械文明が浸透し、社会が劇的な変化を遂げた。新しい芸術、モダニズムを生み出した。1920年代から30年代、ラリックは、自動車のボンネットを飾るカーマスコットや、高速列車や豪華客船の内装など、スピードの時代を象徴する乗り物にガラス制作の新たな可能性を切り拓いた。 |
女性とモード:Mode ・装いの変遷:How Fashions Changed 1900年のパリ博では、クチュール界も初めて集団で参加し、シェルイやキャロ姉妹などが作品の数々を競いあった。1900年代にはポール・ポワレ(1879-1944)がコルセットを使わないドレスを発表し、女性の身体をコルセットから解放、モード界にとって革命的な出来事であった。 |
ルネ・ラリック――情熱、野心、創造 本展覧会監修:池田まゆみ(美術工芸史家) |
ラリックは、貴石に頼らない斬新なジュエリーを求め、エナメルやガラスをも取り入れて花開いたモダン・ジュエリーは、アール・ヌーヴォーの精華として確固たる地位を築き上げた。自由な色と形を作り出すことのできるガラスは、宝石の代用という既成の概念を捨て去ることで、自然素材の限られた色や形の中から選ぶ宝石よりも、遥かに豊かな可能性をもたらす素材に生まれ変わった。そこに見出された、ガラスの素材としての可能性は、新たにラリックをガラス工芸へと導いた。光とともに移り変わる世界、その一瞬の輝きを永遠の相に留めたラリックのガラスの作品は、歓喜と驚嘆をもって人々に受け入れられる。世紀末の「アール・ヌーヴォー」と20世紀初頭の「アール・デコ」、宝飾工芸とガラス工芸、二つの時代と二つの分野で頂点を極めたラリックの人生、そこにある情熱、野心、そして創造には、ものづくりを心の底から愛した一人の芸術家の純粋な魂が息づいている。 |
お問合せ:ハローダイヤル 03-5777-8000 主催:国立新美術館、東京新聞 後援:フランス大使館、ポルトガル大使館、港区教育委員会、六本木商店街振興組合 協賛:大日本印刷、R.Lワッフルケーキ 特別協力:ラリック社 協力:北澤美術館、伊豆ガラスと工芸美術館、大村美術館(角館)、神戸ファッション美術館、 湘南江ノ島香水瓶美術館、トヨタ博物館、鍋島報效会、成田美術館、エールフランス航空 |
参考資料:Press Release、「ルネ・ラリック」カタログ他。 |
※写真撮影は全て、主催者の許可を得て行っております。 |
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